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GID学会 第25回研究大会・総会
2024.03.19
2024年3月16日から17日にかけて、沖縄で開催されたGID学会に参加しました。
この学会への参加は、昨年タイで行われた市場調査に参加したことがきっかけでした。
その際、Yanhee総合病院とBUMRUNGRAD International Hospitalを訪れ、高度な性転換技術に触れる機会がありました。
性同一性障害を抱える人々の医療的環境や社会的・心理的な状況に関する懸念は多岐にわたります。
そのような方々を支援したいという思いから、日本の現状について調査することにしました。
日本で性転換手術を行っている医師からの貴重な話を聞く機会があり、そこで今回のGID学会の存在を知りました。この学会は、研究発表や実践の共有、当事者との交流を通じて、参加者が主体的に学び合う場を提供することを目的としています。
また、学会の継続的な開催と当事者の声を反映させるため、クラウドファンディングが行われ、目標金額を132%も超える支援が集まり、学会当日には364人もの方々が参加しました。
以下に、学会で得られた専門家の講義からの知見を紹介します。
- 「静岡県ではGID診療施設が不足しており、GID治療の地域内完結が求められています。最年少のGID患者は13歳であり、今後は小児科との連携がより重要になるでしょう。」
- 「トランスジェンダーの方々は健康診断を受ける際に差別を受けることがあります。特にMTFの場合、脱毛に関する問題が顕著です。予約時の性別の選択やプライバシーの保護が重要です。」
- 「自動制御を用いた顔面骨切りロボットの開発が進行中です。下行口蓋動脈の慎重な手術は通常1〜2時間かかりますが、ロボット化によりわずか3分で行えると期待されています。」
- 「FFS(Facial Feminization Surgery:顔の女性化手術)では、男性は一般的に大きく、顔が長い傾向があります。手術は主に”削る”作業であり、女性らしいカーブを目指します。患者からの提案が少ないため、医師の判断が重要です。美容との関連もあるため、総合的なアプローチが求められます。」
- 「CST(Cadaver Surgical Training)という人体解剖を用いた手術研修が行われました。日本での導入は新しいものですが、14大学が採用し、高難易度で稀な手術の習得に役立っています。」
これらの知見は、性同一性障害やトランスジェンダーの方々に対する医療や社会的支援の向上に役立つものと考えられます。